経験か遺伝か
「筋肉ある・・」
小学生の頃、庭で目の前にいた蜘蛛を見た時の記憶。足の形が印象的でひどくゾッとした記憶。
小さな蜘蛛だったけど、想像以上に脚が太かったというか筋肉質だったというか・・・。
でも、この頃はそこまで苦手意識はなかったと思います。蜘蛛パニックを起こすようになったのは、それから数年してからだった気がするけど、高校生あたりまでは特にパニックした記憶なし。
でも、もともと遺伝だったのかなとも思えるのは、父もクモ恐怖症だったんですよね。
恐らく。。
普段は「俺は男だ!」ってタイプで、喧嘩っ早くて親分肌で怖いものなんて無いって感じの父が、小指の先程の蜘蛛が湯船に落ちてきたとかで、お風呂から大声をあげて裸で飛び出してきたって笑い話を親戚から聞いたことがあるのです。
そして、私の高校生位からのクモ恐怖症の重症度は、こんな感じ。
家で一人でテレビを見ていたら、目の前を小さな蜘蛛が糸を伝って私の足に着地。私は悲鳴をあげてお風呂場に逃げ込み、しばらく震えながら大泣きし、家族が帰って来るまでお風呂場から出ることはできませんでした。
成人してからは、脚がムズムズしただけで蜘蛛と決めつけ、いきなり悲鳴をあげて走り出すとか(笑。
だって視覚で確認するのも怖いじゃないですか。。まぁ、一番怖いのは、いきなり叫びながら走り出す女の姿ですが。
何度か(5−6回位)、蜘蛛の悪夢を見て悲鳴をあげて飛び起きたこともあります。うちの夫は神戸の大地震でも起きなかった強者ですが、私の悲鳴で飛び起き「心臓麻痺にさせる気か!」と苦情を言っていました。
でもその中の一回の夢は、今でも覚えている美しい蜘蛛で、この記事の写真のように七色に光っていました。その蜘蛛以外は全てグレーの世界。ヘリコプターに乗るように誰かに言われたけど、そのヘリコプターの中にはその美しい蜘蛛がいて。。私はその美しい蜘蛛でさえ怖くて。迷って迷って乗るのをやめました。あのヘリコプターに乗っていたらどうなっていたのかな、なんて今でも時々思います。
クモ恐怖症とは
そもそも、クモ恐怖症なんてものがあることを知りませんでした。
こんなに蜘蛛が怖いなんて私は何かに祟られているのだろうか、とまで考えて調べてみたところ、実は恐怖症の中で一番多い恐怖症とのこと!アラクノフォビア(Arachnophobia)とも呼ばれるようです。
面白いのは、生後6ヶ月の蜘蛛を見たことのない赤ちゃんやサルに蜘蛛の写真を見せても恐怖の反応を起こすということが実験結果としてあるということ。
それって遺伝子レベルで恐怖を感じる仕組みがあるってことですよね!
動物には「恐怖遺伝子」というものがあって、次世代に危険を継承していく仕組みがあるんですって。
すごいですよね。
ってことは、私は父か又はご先祖様方のどなたかが蜘蛛の危険を遺伝子レベルで伝えてくれたってことですね。
そしてそして、それって遺伝子レベルで人は恐怖や痛みや悲しみを次世代に伝えているってことですよね。時空を超えて繋がっているってことですね。
それならば、私達がクモ恐怖症なりその他の恐怖や漠然たる不安とか悲しみを癒すことができたら、その癒しは私たちの子孫に伝わり、もしかしたらご先祖様の恐怖さえ癒せるのかもしれませんね。
量子学的には時間は存在しない、というか過去も今も未来も同時に存在しているらしいので。
今生きている自分が、先人の方々や子孫の癒しに貢献できる。役に立つことができる。
それってすごいことだと思いませんか?!
私は一人で勝手にそう解釈して感動してしまいました。
クモ恐怖症が治った!
それにしても、結構困るんですよね、蜘蛛が怖いのって。だって、どこにでもいるじゃないですか。
いちいち怖がってたら疲れます。行動範囲も狭まります。
だいたい、そばにいる家族の寿命が縮みます(突然大声を出すから)。
治療法は色々あるみたいです。ご興味のある方はhttps://www.unitedwecare.com/ja/クモ恐怖症を取り除く10の簡単な方法/なども参考になるかもしれません。
ここでは、私の経験をお話しします。
息子二人がまだ2−3歳だった頃、私達はよく雨の日のお散歩を楽しんでいました。
ある雨の日も、息子たちに「雨の日のお散歩しよう」と誘われ公園に向かいました。
子供たちは長靴を履いていましたが、私は短いソックスにスニーカーでした。
水溜りの公園を歩いていると、
「痛っ!!!」
何かに噛まれたみたい。地面に目をやると蜘蛛みたいな生き物が逃げていく姿。
「く・・・蜘蛛に刺された?!噛まれた?!」ショックでめまいがしました。
でもまだ小さい息子達に心配をかけたくないし、子供たちまで刺された(噛まれた)ら大変!!と必死でした。
クラクラしながら家に帰ると、足首が腫れ上がっていました。結構大きく。
すると、ふつふつと怒りが湧いてきたんです。怖さより怒り。
「これが私じゃなくて、息子たちだったら・・!!!」
そう考えたら、猛烈な怒りが!!!
はい、これだけです。
治っちゃいました、クモ恐怖症。
この怒りで、私は恐らく蜘蛛よりも強い存在になったのだと思います。
(ただ、今考えるとあれが蜘蛛だったかどうかも疑問です。蜘蛛みたいな虫だったのは確かですが。)
不思議なくらい、それ以来蜘蛛が怖くなくなって、そばにいても基本知らん顔だし、大きくなってきちゃったら外に逃してあげます。我が家には猫が4匹もいるので、見つかれば猫パンチくらいますから。
家庭菜園も趣味なので、雑草などをいじっていれば蜘蛛もちょこちょこ顔を出します。
でも野菜作りにおいて、蜘蛛は益虫なんですよね。だから、むしろ「居てくれてありがとう」です。
雨の後の蜘蛛の巣は、アートのように美しいです。
恐怖症の治療法の一つに暴露療法(フラッディング、エクスポージャー)というものがあるそうです。これは直接恐怖場面に遭遇させることで恐怖を克服するという治療法らしいのですが、私の場合これに当てはまったのかもしれません。
恐怖だとは思いますが、故意に蜘蛛の写真をじっくり見たりしてみるのも良いかもしれません。
いきなりは辛いと思うので、小さな蜘蛛の写真や蜘蛛のイラストくらいから少しずつ慣れていって、グレードアップしていくとか。
それでも蜘蛛が苦手な方へ
今は平気になったとは言え、上記の通り私も蜘蛛パニックを起こしていたので、蜘蛛怖いって気持ちは痛いほどわかります。理屈じゃないんですよね。
ということで、ここからは蜘蛛が家に住み着かないようにする方法です。
掃除
蜘蛛は餌となる虫がいる場所に住み着きます。そしてその虫は家の中の埃や食べかすなどに寄ってきます。部屋を常にきれいにすることで蜘蛛のみならず、できれば出会いたくないGさんとかも寄せ付けなくなります。また、風水などでも言われるように、掃除は幸運と直繋がっています!
換気・湿度
蜘蛛は湿度の高い場所を好むようです。換気にも気をつけましょう。
香り
蜘蛛は柑橘系やリンゴ、ハッカの匂いを嫌うようです。レモングラスのような柑橘系アロマを焚くものいいし、窓辺でペパーミントやローズマリーを育てるのもいいですよね。気持ちまでルンルンしてきちゃいます。
引き寄せの利用
最後に、今私の中でわかっていることがあります。
私が蜘蛛に異常なほどの恐怖を抱いていた頃、なぜか私にばかり蜘蛛が寄ってきました。
ただ座っているだけなのに上から落ちてきたり、気付けば座っている公園のベンチのすぐ隣にいたり。
蜘蛛が怖くない友達には何もなく、私にばかり。。
あれって、怖いから発見するのも早いというのもあると思うのですが、「蜘蛛」に自分が焦点を当てているから物体として自分の現実に現れていたんじゃないかって思うんです。
この世界は、自分が焦点を当てている部分が広がっていくようになっているようです。
要するに、「蜘蛛が怖い」「蜘蛛に会いたくない」と思えば思うほど、蜘蛛に縁ができます。
「蜘蛛大好き」「蜘蛛に会いたい」と思っても、蜘蛛に縁ができます。自分がその世界に焦点を当て、その世界を広げているからです。
蜘蛛に良くも悪くも関心を抱かない、というのが一番蜘蛛との縁を作らないことになりますが、それは難しいことですよね。まずは、怖がっている自分を認めて安心させてあげてくださいね。
「怖いよね、分かるよ。遺伝子レベルじゃ仕方ないよね。」って。そして、ほとんどの蜘蛛は無害なこと、実は益虫なことも自分に伝えてあげて下さい。
あとは無理のないレベルから写真などを見て、「私は今後、蜘蛛の写真を見るたびにクモ恐怖症が消えていく。」などと暗示をかけていくのも良いかもしれません。
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