タイトルが怪しすぎますが、ブログタイトル自体も怪しいので
もうこのペースで行きます。
初めて日本酒に涙したのは2年ほど前。
更年期の入り口で、気力が落ち、内側に引きこもり始めた時期です。
本を読み、日本酒の造り方や造り手さんの志に胸が熱くなりました。
ワイン派だったわたしは、
まだまともに日本酒を飲んだことさえなかったんですけどね(笑
興味が湧いて、初めて日本酒を注文してみたのです。
運ばれてきた丸みのあるグラスに入った透明の液体を
「なんてキレイなんだろう」と眺めていたことを鮮明に覚えています。
前知識があったせいかもしれませんが、
飲んだ途端に、あまりの豊かさに込み上げてくるものがありました。
「おいしい」の中に、時間、人の想い、時代、自然の恵み、笑顔。
なんだ、豊かさはここにあったじゃないって思えたからです。
ここからわたしは、半引きこもり生活に入り、
夕日を眺めながら日本酒を飲む時間が一番豊かな時間になりました。
そんなある日、やっと生酛仕込みの日本酒を飲む機会がありました。
海外生活のため、飲みたいから買ってくるというわけにもいかず、
念願の生酛日本酒を手に入れたという感じだったのです。
ドキドキしながら一口。
酸っぱ!
正直言って、予想と違いすぎて驚きました。
今まで飲んでいた日本酒とは全く違う味で、
期待していた味とは随分と違っていたのです。
ただ、身体にスーッと散っていくような不思議な感覚は残りました。
湧き水を想像するような・・
いや、うまく表現できませんが!
でも、不思議な感覚のまま何度か飲んでいるうちに、
生酛日本酒に惚れ込んでいきました。
「おいしい!」って一種類じゃないことがわかったのもこの頃。
もちろん、頭でも美味しいと感じているんだけど、
それ以上に細胞が喜んでいるという美味しさ。
たった一本の瓶の中に、わたしは宇宙を見た気がしました。
この液体の中に、湧き水・雨・太陽・風・土、
そういった八百万の神々の恩恵が入っていて、
そこに人の想い、時代の流れ、志、
時代を重ねながらそのお酒とともに語りあった人たちの記憶、
微生物たちの循環、お酒を詰めてくれる人たち、運んでくれる人たち、売ってくれるお店、
そういったすべての循環がぐわーっと見える気がして、嬉しくなりました。
嬉しいんです。
理屈抜きに、呑んでいると全身で嬉しい。
優しさとか温かさとか感謝とか、どんなに時代が変わっても
忘れたくない何かで満たしてくれるような。
造り手さんたちの想いや、その土地の個性なんかも味わいながら、
全種類の生酛日本酒を呑んでみるのが、今のわたしの、ちょっとした夢です。
もちろん、地元料理と温泉もセットで。
